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ゆっくりと…

ときには日常を離れて、大自然の中でゆっくりとした時間を過ごしたい。 いつかは「夢の国」でスローライフを‥ 

「男の隠れ家」(ベッドルーム)を快適化計画

   

88歳の父は、自宅にいる時はほとんどこの部屋にいる。

母が73歳で亡くなって8年、元気だった父も次第に不調をきたし

昨年の夏に、軽い脳梗塞を起こして、入院してからは

あまり元気がない。

足の血管の手術は、最終的に足の指に血液が届かなくなり

指先が壊死した右足の指5本は切断した。

その頃だろうか? ずいぶん元気がなくなり、

近い自分の終末を予感しているようだった。

もう1年くらいたっている。

この間が父の『指の命日』だった。



6月の孫の結婚式に出た。

出られるかどうかとても気にしていただけに

とても喜んでいた。その時のお話はこちら


無事に退院してからは、家族が働いている間、デイサービスに週6回入っている。

頭の中もだいぶん弱ってきているが

しゃべりだすとまだ普通に会話でき、

元気になりだす
「男の隠れ家」(ベッドルーム)を快適化計画





結局、人との関わりが少なくなり、デイサービスに行くことが

家族に迷惑をかけない、自分の仕事ととらえ

それなりに楽しんで行っている。

その話を 時々 聞きに行くようにしている。


兄嫁の話によると、入院中は病院の食事でずいぶん体も軽くなって

寝起きや からだの動きもよかった。

でも今、また太りだしてきて、動きが鈍くなっているそうだ。


私は1、2週間に一回は実家の父のところへ行って、

昔話や町内の様子などを話していると、次第に頭の中もクリアになって

とてもよくしゃべる。


でも、自分が建てたこの家の一室でほとんど寝起きして、

食事の時は兄夫婦と一緒にご飯を食べている。

この間行ったときは、たまたま昼食時だったので

父が話の中に入ってきて、孫のことなどをよくしゃべっていた。



デイサービスのない日曜に私は行くことが多い

そして、人生の終末期を この部屋で過ごしている父が

もっと自由に 動けたころの話 延々としている

自分が苦労して建てた家の この部屋で 兄夫婦の世話になりながら

毎日をどんな思いで 過ごしているのだろうか

そう思うと もっといっぱい父の話を聴いて

少しでも 穏やかな 楽しい時間を過ごさせてあげたい

 

母が若年性アルツハイマーで73歳で亡くなるまで

たいして顔を見にも行かなかったのに、

息子の私のことが誰かわからなくなると そのことが受け入れがたくとてもショックで

あんなに厳しく私たちを育て、息子3人の成長、幸せな独立だけを願っていた母。

見舞いに行っても 私のことが誰かわからないで、ぼーっとしていた。

年老いた母の最期の姿を まだ生きている母を 自分の中でその存在を消してしまっていた。

そして、もうすぐ訪れるであろう その時を待たずして こころの中で母とのお別れをしていた。

ずいぶんと 今まで自分は何をしていたのか と悔いていた。

きちんと話すことも 「ありがとう」を声に出して言うこともなかった。

通夜のため、家から出棺するときに 母がいつも仕事していた畑の小屋(作業場)まで連れて行ってほしいとお願いした。

それが、母の人生に対する わたしの気持ちだった。

まだ、10歳で身内の告別式を初めて経験した息子さん。

最後の時に「おっちゃん(私の兄と弟)はみんな泣いているのに、なぜお父さんは泣いてないの」

と言われた。

お見舞いに行っているときに もう心の中でなんども泣いていたし

最後のお別れをしていたから だった。

10歳のこの子にわかるようには 話せなかった。







中島みゆきの 『ベッドルーム』という歌がありますが

「ベッドルーム」は寝室、眠る場所ですが

とてもプライベートで、周りから隔離された場所ですね。

そこでひとに見せられない部分を晒す人もいます

「寝心地は最低 居心地は最高」と中島みゆきは歌っている



「粗略に扱ってかまわない人間が」 どこの国にいるのと

弱い立場の人を邪険にあつかう人を鋭く見つめ

「しゃがみ込む子供を 親は叱りとばし」

子育てがきちんと出来ない未熟な親が 

やがて年をとって 自分の子どもに邪険に扱われる




いずれも後ろめたさ持ちながら やってしまっていたことで

決して愛情や感謝の気持ちがなくなったのではないが・・・。

自分の中で正当化したところで、心が安らぐわけではない。



私が階段が登れなくなって、一階で過ごすことが多くなったとき、

今の書斎を私の介護部屋にすると 

まだまだ「一生現役」の、バドミントン・マスターのお母さん(妻)は言う。

お母さんは、着々と一階のリフォームを計画中です。

けがや病気で入院した時の保険の見直しは きっちりできたとのこと


私の思いは

少しでも 長く2階の寝室にいられるように 6年前に

二階の子供部屋をリフォームする時、トイレも 2階に作った


階段がしっかりと登れるように 足腰のトレーニングに 今年からGYMにも行っている



でも、1階の仕事部屋だった書斎を ベッドルームに リフォームし

その中だけで快適に過ごしていただこうと 計画中である

となりの 1階のトイレも 直に行けるように 引き戸にするそうだ


介護する側の人の気持ちと、される人の気持ちの大きなずれ

いつまでも優しい気持ちでいたいと

みんな思っているのに、介護の負担が大きく家族にのしかかると

血を分けた親や人生の伴侶だった人を

邪険に扱い、心無いことをいったり、やってしまうのだろうか?


その計画に あがなうように GYMに精を出し

 iPad Air2 を買い 書斎は 書斎兼オーディオルームにと

計画中だ。

どうせこの部屋にこもり 外界から遮断されるのなら

完璧な『男の隠れ家』 として、 退職金を 書斎の防音化資金にしようかな


そんなことを 空想していたら 

書斎の窓から 外の景色が見えるように

「今ある ガレージの囲い部分を 透明にしてあげる」

と のたまった。

本当に私を 介護ベッドルーム(兼座敷牢) に入れるつもりらしい。



自分が守り続けた 心の真実は

社会の中で 閉ざして生きることを覚え

家族という 自分の王城で 

守り続けてきた 城内での居場所は 次第に狭くなっていく

自宅では一人で入れなくなった 浴場や厠は自分には 閉ざされた場所

開ける必要のなくなった扉があるだけ

家族という王国の 城内での 国王の孤独

いろいろあるであろう 複雑な心の中の思いは

一人 「ベッドルーム」 に 閉ざされて いく 




アウトドアライフを夢見ることや、

資金があったら、元気なうちに海外リゾートライフを

と、夢のようなことを

に憧れたのは、いつまでだったのか

いい夢を まだまだ見ていたいけど

寝心地の悪いベッドルーム

に閉じこもらないで、

心の中のアウトドアライフを

ゆっくりと、計画しよう。


 中島みゆき の警告が 鳴り止まない

『ベッドルーム』

粗略に扱ってかまわない人間が


ないがしろに扱ってかまわない人間が

あなたの国にはまさか いないですね (いないですね)

名誉の傾きを取り繕うために

庇護(ひご)なき人を選び 踏み石にする技(わざ)が

あなたの国にはまさか ないですよね (ないですよね)


誰にも見られていないベッドルームは

あなたにあなたが見えるベッドルームだ

あなたが鎧戸(よろいど)を固く閉めきる闇は

あなたがあなたの中の鎧戸(よろいど)を開け放ってしまう闇だ


寝心地は最低 居心地は最高

心の中のベッドルーム

寝心地は最低 居心地は最高

心の中のベッドルーム


しゃがみ込む子供を 親は叱りとばし

しゃがみ込む親を 子は叱りとばす

叱らないでと うなされ続けている (続けている)


覚えない子供を 親は怒鳴りつけ

覚えない親を 子は怒鳴りつける

怒鳴らないでと うなされ続けている (続けている)


堅固(けんご)な石垣で囲むベッドルームは

あなたをあなたから守るベッドルームだ

あなたがあなたの国の王であるように

他人も他人の国の王であり続けられますように


寝心地は最低 居心地は最高

心の中のベッドルーム

寝心地は最低 居心地は最高

心の中のベッドルーム


誰にも見られていないベッドルームは

あなたにあなたが見えるベッドルームだ

あなたが鎧戸(よろいど)を固く閉めきる闇は

あなたがあなたの中の鎧戸(よろいど)を開け放ってしまう闇だ


寝心地は最低 居心地は最高

心の中のベッドルーム

寝心地は最低 居心地は最高

心の中のベッドルーム




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