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ゆっくりと…

ときには日常を離れて、大自然の中でゆっくりとした時間を過ごしたい。 いつかは「夢の国」でスローライフを‥ 

家族の肖像・・愛のある生き方

   

家族の肖像・・愛のある生き方

桜・ひらひらの四月のある日、

なかなか人が集まりにくいなかで、縁ある人々が一つの想いで

義父(お母さんの父)の葬儀に参集した。

家族葬と言いながら、みなが折り合いをつけて通夜なり告別式にきてくれた。

コロナ感染拡大防止のため、人数を絞った家族・近親者のみであったが

とても心に残る そして心温かい お別れの場ができてよかったと思っている。

火葬場へは家族のみとされ、葬列(と言っても車6台)を皆が見送ってくれた。

家族8人のはずだったが、私たちより先に義父の下の弟2人が先に火葬場に来ていた。

どうしても行きたい思いの強い叔父さんたちだった。


お経があり、最後のお別れをして、という流れに従って

ついに、火葬のためのスイッチが喪主(お母さんの弟)によって押された。



荼毘(だび)にふされた瞬間であるが

燃えている様子はこちらからは見えないので、

火葬のイメージが中々わかず、かといって

煙が上がるのを見る余裕もなく

火葬場を後にしてしまったことを今更ながら後悔している。




2時間後に、お骨ひろいに皆で行った。

初めてで少し心配していた21歳の孫がお骨を拾っていた時

孫の父である長男(お母さんの弟)が 

「膝の関節はやめとこう、悪かったところは置いておこう」と言った。

生まれつき右膝の関節が痛み、苦しめられていた父(義父)が

その痛かった膝の関節をあの世まで持ってかないようにという想いだと

すぐにわかった。

それは残された息子の、「父への愛の証」であり

「感謝」の気持ちからだったと思う。


義父が亡くなり、通夜などで見てもらうスライドの写真を選んでいた時

お母さんが小さかった頃で、家族だけでなく

従兄弟もたくさん写っている写真があった。

親戚一同が子ども連れで、バスを貸し切って

1泊旅行などに出かけた時のものだ。

そう言った時にも 大勢の子どもたちの面倒を見ていたのだろう。


琵琶湖で泳いだ時の写真もあった。

お金もない中でスズキのフロンテを買って、

甥っ子なども誘って家族みんなで

ぎゅうぎゅう詰めに車に乗って

よく新海浜(琵琶湖)まで泳ぎに行った、

とよくお母さんの話に出てきていた。


葬儀に来てくれたその甥っ子たちが、

「おっちゃんにはよく遊んでもらった」と口々に言っていた。

義母の実家は京都であるが、そちらの甥っ子さんたちもたくさん来てくれた。

自分が小さかった頃の思い出があり、その後の付き合いの濃さもあり

義父と深くつながっていたのだろう。

私が結婚してすぐに、そして、息子さんが生まれた時など何度も

京都の親戚のうちへ行った。

息子さんを連れて従兄弟のうちにも 寄せてもらった。

義父は娘の婿や孫を義母の実家の京都の人たちにも見せたかったのだろう。

そのおかげで、私や息子さんもつながっている。

足が少し不自由だったけど、出かけて行っていろんな人と仲良く同じ時を過ごすこと

そのことの大切さを義父はよく知っていたのだろう。

こういうところは、娘であるお母さんにも受け継がれていると思う。



おとうさん(義父)は

介護施設ではよく冗談を言い、よく人の話を聞き、

時に子どもや孫の話をし、皆に親しまれていたようだ。

きっと冗談ぽく話しているけど、気を遣うことも忘れなかったと思う。

それが、施設の職員や入所者の皆さんに人気があった理由だろう。


遺影の中で笑っている義父の写真は、告別式の参列者にとても好評だった。

「とてもいい写真だ」という意味だし、「故人はこういう人だった」

という意味だと思った。

この写真を選んだのはお祖母ちゃん(義母)だった。

結婚をしてから、これまでいいことばかりではなかったはずだ。

辛いこと、悔しいこともいっぱいあっただろう。

それでもお父さん(義父)はお母(義母)さんと共に

子どもや孫に精いっぱいの愛情をそそいできた。
また、

兄弟・親戚の人や甥っ子姪っ子たちにも好かれ、

職場や町内の人たちなどとは、上手に関係を結び

楽しい時を、心豊かな人生を精いっぱい送ってきたと思う。



お祖母ちゃんはお別れの時、棺に向かって

しっかりとした大きな声で

「お父さん、ありがとう。」と声をかけていた。

お父さんも、さぞかしニコニコしていることだろう。
















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